11.テンションについて、もうちょっとだけ考えてみる
しかし、テンションって何なのでしょうね。 こんな厄介なもの誰が考えたんでしょう。 おかげで、覚えなくちゃいけないことが有り過ぎですよ~ でも、ジャズの複雑で素敵なサウンドの秘密はコレですからね。 仕方ありません。
え~前回は~っと、「maj7」と「m7」のテンションについて考えてみました。
まあ、普通の人は、これで「よかった、よかった」って素直に喜んで次に進めるんですけど。 私のようなヒネクレ者は、他にも無いか?って探しちゃうんですよね。 私が上達しないのは、こういった遠回が原因かもしれません。 そして、そのほとんどが、ムダに終わります。 多分、ちゃんと練習していたら、今頃はすごいことになっていたんじゃないかって思います。
ということで、今回はコード界の四天王の残り2つ、「7」と「m7♭5」について考えてみました。 一般的な曲の中に出てくるのは、9割以上がこの4種類のコードですからね。 ってことは、何か関係があるんじゃないかって単純に思ったんですよ~
しかし、7(ドミナントセブン)のテンションノートって、これでもかって程いっぱいあります。
だから、そのうちの、ナチュラルなテンション(オルタードテンションじゃないヤツ)にだけ絞って考えます。
え~と、9th、♯11th、13thですよね。
そう、こういったことを考えるコツは、「細かいことをあまり気にしない」です。 なんといっても、強引にコジツケなくちゃいけませんから。 よろしいでしょうか?
それを、1st、3rd、5th、♭7th、9th、♯11th、13th、の順に鍵盤上で示してみました。 そしてさらに、これを4つずつ区切って、コードネームを付けます。 前回とまったく同じ要領です。
それらのコードの種類は順に、
7 から始まり、m7♭5、mmaj7、maj7♯5、7、m7♭5、m7、そして一回りして 7 です。
「maj7♯5」みたいな、あまり見かけないコードが出てきちゃいました。 でも、 maj7 の5thが半音高くなっているだけなので、こんなのはたいしたことじゃありません。
ということで、次に行きます。
m7♭5 のテンションノートは、9th、11th、♭13thっていうことで、あとは同じ要領です。
順に、 m7♭5 、mmaj7、maj7♯5、7、m7♭5、m7、7、そして一回りしてきて m7♭5 です。
分かりやすく、 Cm7♭5 を Em7♭5 に移調してみます。
Em7♭5、Gmmaj7、B♭maj7♯5、D7、G♭m7♭5、Am7、C7、そして一回りして Em7♭5 です。
そう、先ほどの C7 と一緒になっちゃいました。
ということは、 C7 と Em7♭5 は「コードトーン+テンション」が全て共通だってことです。 つまり、「ルートは違うけど構成音が同じコード」なのです。
前回と今回の2回に渡り、テンションコードについて、数年前に私が考えていたことをまとめてみました。 多分、テンションノートやテンションコードを楽に覚える方法を探していたのでしょう。 でも、そのおかげでいろいろなことが関連付けて理解できるようになったような気がします。
例えば、ダイアトニックコードの機能別分類です。
キーが C だとすると、
- Cmaj7 と Em7 と Am7 が、トニック。
- Dm7 と Fmaj7 が、サブドミナント。
- G7 と Bm7♭5 が、ドミナント。
どうして、そうなっているのか、なんとなく分かるような気がします。
先ほどの、C7 と Em7♭5 を、移調すると G7 と Bm7♭5 ですからね。
まあ、簡単に言えば、構成音が似ているコードは同じように扱ってヨシってことなのでしょう。 いや~本当にジャズって大雑把でいいな~って思います。
あっ!ここで、大変なことに気がついてしまいました。 まだ、ダイアトニックコードとか、トニックやサブドミナントとか、説明していませんよね? 過去の練習ノートにも載せた記憶がないし。 どうしよう~どうしよう~と、言っている間に今回も終わりの時間が迫ってまいりました。 いろいろな教則本にも載っているので、いまさら私が、って気もします。 まあ、機会があったらってことでご勘弁の程を。
え~、前回と今回、「だから何?」って言われそうな内容となってしまいました。 まあ、確かに実用性はそれほどありませんからね。
ということで、次回はう~んと簡単なお話しをしたいと思っています。 それでは、ちょうどお時間となりました。