34.なるようにして、このようになっている
早いもので、もう34回です。 こんな、私のへなちょこサイトに、毎日何百人もご訪問いただいているなんて、本当に信じられないことです。 ときどき、メールなんぞもいただいて、本当にありがたいやら、申し訳ないやらです。 本当に、こんなんでいいのかと思いながらも、今回も脱力系ジャズピアノサイトNo.1を目指して、はじまり、はじまり。
メジャースケールですが、もう全て覚えることができたでしょうか?
スケールなんて言葉で、ちょっとジャズピアノって雰囲気になってきましたが、まだまだ「ジャズピアノの練習」と呼べるレベルではありません。 ジャズピアノでは、さらに覚えなくてならないスケールが、山のようにあるのです。
そこで、スケールと言えば運指ですが、今日はその話しをします。
実は、ココだけの話ですが・・・ 以前の私は、オルタード、コンディミ(スケールの名前)など全てのスケールを、右手「12312345」、左手「54321321」というように、「固定の運指」で覚えていました。 これを、実際に弾いてみるとかなり無理なことがわかります。
例えば、この運指でFのメジャースケールを弾くと、ファ、ソ、ラ、次の「シ♭」これを親指で弾くわけです。 ん~、人差し指と中指で黒鍵間の白鍵を弾けば、なんとかなるかも。 まあ、クラシックから始めた人は、「なんてバカなことを」と思うかもしれませんが、何の知識も無いのですから仕方がないことです。
結局、私は標準の運指に直しました。
では、なぜ標準の運指がオススメなのかってことを。
見慣れた、普通の鍵盤です。 でも、何でこんな形というか、デザインなんでしょうか? こんなこと、考えたことも無いでしょうね普通は。
例えば、こんな鍵盤だったらどうでしょうか?
すっご~く気持ちが悪いです。 どこが「ド」なのか、わかりませ~ん。 多分、「ド」の鍵盤に印を付けるとか、そこだけ黒と白の色を逆にするとかでしょうねきっと。
全部白鍵盤。半音も全部白鍵。 片手でオクターブが届きませんね~。
どうだ!全部黒鍵盤!。
この他にも、丸だとか三角だとか、ボタン型だとか考えられます。 そこまで行くと、もう「えっピアノ、ピアノなの?」って感じです。
さらに、テレビや、ぬいぐるみが付いていて、「えっ楽器、楽器なの?」とか。 ファスナーが付いていて、「着れるの?」とか。 空を飛んだり、毛が生えていて、「生きているの」とか「食べられるの?」とか。 まあ、最終的には、何も言わずに拝んでみたりとか、見て見ぬ振りをするだけです。
ピアノの鍵盤が、あの見慣れたデザインになったのは、手の構造によるものです。 手の力を抜いて、自然に鍵盤の上に置くと、親指が白鍵、その他の指が黒鍵を触ります。 これは、親指が他の指より短いためです。
ほとんどのスケールは、黒鍵を弾く場合、最多でも連続で3回程度です。4回以上続くものは稀です。 ということは、人差し指、中指、薬指と黒鍵を弾いても、次で白鍵を弾くことができるわけです。 そう、そこで親指で白鍵を弾くチャンスというかタイミングが生まれます。
このように、手の構造から鍵盤ができていて、しかもそれに相性がいいのは、標準の運指ということになります。 つまり、この標準の運指を使って、スケールも覚えたほうが効果的ということです。
スケールは、指の筋力トレーニングでも暇つぶしでもありません。 メロディーを弾くためや、アドリブなどを弾くために覚えるわけです。 だから、全てのスケールを親指から「12312341」に固定して弾く方法に意味がないことが分かります。
例えば、実際の演奏中に、Fメジャースケールを使う場合、「ファ」の音を、何の指で弾くかは決められません。 他の鍵盤も、「決まった指」で弾くことは、まずありません。 そのときどきで、弾きやすい指で弾くことになります。
この「弾きやすい指」というのは、鍵盤や手の構造から作られた、「標準の運指」になる可能性が大なのです。 それだけでも、標準の運指の意義はあると思います。 結局、スケールは上の図のようなイメージを覚えることこそが重要であり、指にそのスケールを馴染ませるには、標準の運指が合理的だといえるのです。
ということで、今回は標準の運指がかなり有利であり、オススメなのかをお話ししました。
さて次回は、題して「ピアノレッスンのススメ」(仮称、多分意味不明の題に変えます。) 「えっ!独学なのにレッスンなの~」っていう内容です。 もう、絶対に見逃せません。 それでは、お時間もよろしいようで。